2013年06月30日

気仙沼を歩く〜津波の町と蒲鉾屋 2013年1月

気仙沼を歩く〜鹿折唐桑駅と第十八共徳丸 2013年1月の続きです。

P1180935.jpg

五十鈴神社から海沿いに西へ。桟橋は巨大なコンクリの構造物なのだと知る。

P1180944.jpg

フェリーターミナルの南側に出来ていた復興屋台村気仙沼横丁気仙沼パン工房のクリームサンド買ったり、カレー食べたり。

P1180942.jpg

「冷蔵庫創業の地」の碑。気仙沼は、日本で初めて本格的冷凍工場が建設された地だそうです。
山口県小郡町出身の葛原緒平氏によって、大正九年(1920年)に建設した冷凍工場により日本の水産物の凍結業の始まったとのこと。
産地から消費地まで鮮度を保ったまま水産物を運ぶ。遠洋でとられたスケソウダラなどを多く使う蒲鉾屋としても興味深い話です。

1920年代における水産物冷蔵流通構想と実践-葛原冷蔵の創業と失敗について-

葛原緒平氏は1918年に電気資材と販売を業務とする葛原商会株式会社を設立。しかし、冷蔵業が有望と判断し、冷凍技術研究のためアメリカに渡り、アメリカの代表的空気圧縮機メーカーの製品の代理権を取得。アメリカ人冷凍技師と共に帰国し、鮮魚の冷凍冷蔵のテストを行い、1920年、気仙沼に冷蔵庫を建設。1921年には東京魚河岸へ冷凍魚を出荷。「すごい行動力」という形容の仕方では足りない感じですね。
事業としては1925年には行き詰まってしまったようですが、歴史の先駆者として果敢な姿勢は、後世につながっていったようです。

P1180949.jpg

気仙沼お魚いちばでほやぼーや発見。こちらで震災記録写真集やかねせんさんの笹かまぼこを購入。

P1190087.jpg

かねせんさんの笹かまのパッケージに描かれているのは気仙沼の名所のひとつ浮見堂。私が行った2013年1月には見ることが出来ない場所となっていました。

P1190089.jpg

かねせんさんの笹かまぼこは、パッケージに「やわらか」とあるように、とても優しい食感。ふんわりなめらか。でもたんに柔らかいだけでない弾力あり。西日本の人間としては焼き系蒲鉾にはもう少しガッチリした弾力が欲しいとも思いましたが、優しい風味と合わさって、宮城の笹かまとも違う魅力がありました。
裏面の原材料表示を見ると、使われている魚肉として、ミナミダラが一番目に書かれていました。ミナミダラは、現在はチリやアルゼンチンで漁獲されている魚種です。蒲鉾の原料魚としてはスケソウダラほどメジャーではありませんが評価の高い魚で、なめらかな独特の弾力には定評があります。

DSC02548.jpg

海岸沿いに南下していくと気仙沼魚市場へ。奥は気仙沼リアスシャークミュージアム。震災前から行きたいと思っていたスポットですが、このあたりも津波に飲まれました。

DSC02557.jpg

気仙沼市場からさらに南に下った高台から少しだけ俯瞰。今はGoogleストリートビューでこの状態より少し前の景色が見れます。
この高台から撮影された動画もYouTubeにありました。同じ景色。だけど違う景色。

P1180980.jpg

がれきの多くが撤去され、道路のかさ上げが進む景色。ここまでの苦労とここからの苦労を想像しようとして想像も出来ず視線は下がりがちに。

DSC02585.jpg

歩き疲れたので帰路に着こうと思いましたが、少し踏ん張って大川の土手へ。この川にも津波が上がってきたそうです。

P1190027.jpg

体力切れ寸前になりながら、なんとか蒲鉾のいちまるさんへたどり着きました。こちらも津波被害に遭われたようですがしっかり再開されています。

P1190028.jpg

店内には、全国の蒲鉾組合の連合会である全国かまぼこ連合会作成のポスターが。

IMG_7009.jpg

いちまるさんの笹厚焼き。

IMG_7011.jpg

かすてら蒲鉾。これは広島の草津の蒲鉾屋さんが正月などを中心に作っている「てら」と同じタイプの蒲鉾。広島では、大勢が集まる時に作る巻き寿司の芯として使われていたりするようですが、気仙沼でも同じなのでしょうか?

IMG_7012.jpg

鯛型の細工蒲鉾。草津や富山ともまた違う様式。躍動感があって好きです、このかたち!

P1190031.jpg

気仙沼復興商店街南町紫市場に立寄りながら、気仙沼駅へ。

被災地の復興を祈念しつつ。

みなとまち気仙沼のふれあい、気仙沼温泉のお風呂、絶品の海の幸のめぐみをぜひご体感下さいませ。

posted by KEI at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 広島以外の蒲鉾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月18日

おふく亭(上天満町)の長崎かんぼこ

上天満町の「おふく亭」にて昆布巻き蒲鉾を買ってみました。
長崎風に言うと「かんぼこ」なのでしょうか?

297942904.jpg

広島の蒲鉾は淡白な味わいのものが多いのですが、この「長崎かんぼこ」は濃厚な感じでした。すり身はアジ? 食べ方の解説リーフレットもつけて下さっているので、初めて?でも安心。
お話を伺ってみると、お店の方が長崎出身ということもあって、かんぼこを手がけられたようです。
ベースのすり身は同じで、プレーンと昆布巻き、緑とピンクで彩りをつけたものの四種類がありました。

かんぼこの他にも煮魚などの総菜が買えるようです。今回はかんぼこだけを買って帰りましたが、テイクアウトメインでイートインも可能という感じでしょうか。
イートインのメニューには、カレーやにゅうめんなどがあるようです。また行ってみなくっちゃ(´・∀・`)

長崎かんぼこ王国

ちなみに、長崎では「かんぼこ王国」が建国され、長崎市長が国王に就任されています。
かんぼこを主役にした「長崎おでん」もPR中。
長崎県は水産品などのPRに県をあげて取り組んでいるようで、東京ビッグサイトで行われるシーフードショーでも「長崎県」の大きなブースがででんと出展されています。凄い!

長崎かんぼこのPRの取り組みと"美味しさ"、勉強させてもらいます(・ω・`)





参考:
おふく亭 - よしなしごと - Yahoo!ブログ
Twitter / @シャオヘイ: さて、これからは自宅作業。明日の国東行きに向かって万 ...
posted by KEI at 14:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 広島以外の蒲鉾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。